エン・ジャパンがミドル世代1400人に聞いた「生成AIの活用」実態調査を発表

2024.01.22
エン・ジャパンがミドル世代1400人に聞いた「生成AIの活用」実態調査を発表

エン・ジャパンが運営するミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」上で、サイトを利用している35歳以上のユーザーを対象に実施した「生成AIの活用」についてアンケートを実施し、その結果について発表した。

約2割が生成AIを業務で「使用している」職種別の使用率上位は

「生成AIを自身の業務で使用しているか」の質問に対して、18%が「使用している」と回答した。職種別で見ると、生成AIの使用率上位は「マーケティング・販促企画・商品開発系」(47%)、「コンサルタント系」(46%)。年収別では「使用している」と回答した「1000万円以上」の方は29%、「1000万円未満」の方は17%と、12ポイントの差が見られた。

ChatGPT他、生成AIをご自身の業務において使っていますか?(年代別)
ChatGPT他、生成AIをご自身の業務において使っていますか?(職種別)
ChatGPT他、生成AIをご自身の業務において使っていますか? (年収別)

生成AIの用途、上位は「ドキュメント要約・議事録作成・文字起こし」、「メール作成」。使用ツールは最多は?

生成AIを業務で「使用している」「使用を検討している」と回答した人に対して、どの用途で使用(または検討)しているかを質問したところ、トップは「ドキュメント要約・議事録作成・文字起こし」(54%)、次いで「挨拶文・返信文などメール作成」(46%)が続いた。使用している生成AIは「ChatGPT」が83%で最多だった。

生成AIを業務で「使用している」「使用を検討している」と回答した方に伺います。生成AIを、どの用途で使用(または検討)していますか?(複数回答可)
生成AIを業務で「使用している」「使用を検討している」と回答した方に伺います。具体的に何の生成AIを使用(または検討)したことがありますか?(複数回答可)

生成AIを使うメリット、上位は「生産性の向上」「労働時間の削減」。懸念点、上位は

生成AIを使うメリットを質問したところ、「生産性の向上」(74%)、「労働時間の削減」(71%)が上位だった。一方、生成AI使用上の懸念点として多く挙がったのは「誤情報の発信」(60%)、「真偽の確認に手間がかかる」(53%)、「機密情報の漏洩」(49%)、「著作権・商標等の侵害」(47%)だった。

また、生成AIを「使用していない(使う予定もない)」と回答した人の理由としては、「自身の業務において必要性を感じない」(43%)、「使い方がわからない」(34%)、「情報が正確か不安」(25%)が上位となった。

生成AIを業務で「使用している」「使用を検討している」と回答した方に伺います。生成AIを使う上での、メリットは何ですか?(複数回答可)
生成AIを業務で「使用している」「使用を検討している」と回答した方に伺います。生成AIを使う上での、懸念点は何ですか?(複数回答可)
生成AIを業務で「使用していない(使う予定もない)」と回答した方に伺います。生成AIを使用しない理由を教えてください。(複数回答可)

約3割が、生成AIによる仕事への影響に対して「不安がある」と回答

生成AIの進化によって、「今後職を失うことや、会社・業界へ及ぼされる影響などに対して不安があるか」という質問に対して、27%が「不安がある」と回答した。職種別で見ると「クリエイティブ系」の人の56%が不安視している一方、「コンサルタント系」の人の60%は「不安はない」と回答しており、職種別で大きく差が出た。年収別では、年収1000万円以上の人の方が「不安はない」と回答した人が多かった(1000万円未満:34%、1000万円以上:49%)。

また、今後の生成AIの利用については、77%の方が「使っていきたい」(積極的に使っていきたい:15%、必要に応じて使っていきたい:62%)と回答した。

生成AIの進化により、今後職を失ったり、会社・業界への影響など、不安を感じますか?(年代別)
生成AIの進化により、今後職を失ったり、会社・業界への影響など、不安を感じますか?(職種別)
生成AIの進化により、今後職を失ったり、会社・業界への影響など、不安を感じますか?(年収別)
今後、生成AIの利用についてどう考えますか?

【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『ミドルの転職』を利用する35歳以上のユーザー
■調査期間:2023年9月11日~2023年11月9日
■有効回答数:1,434名