生成AIの利用経験者が3か月で2倍に増加、GMOインターネットグループが調査
GMOインターネットグループ株式会社は、2024年3月22日に、日本国内の15歳以上の男女1,107人を対象に、オンラインで実施した「AIトレンドに関する自主調査」の結果を発表した。
調査によると、生成AIの認知率は71.1%で、3カ月前の前回調査(63.6%)と比較して7.5ポイント上昇し、利用経験率は33.5%(前回は16.6%)で、16.9ポイント上昇した。
生成AIの利用経験者のうち、利用頻度について「日常的に使っている」と回答したのは18.4%、「ときどき使っている」と回答したのは15.1%で、約3割が「ほぼ使わない」と回答した。
GMOリサーチでは、生成AIの利用経験者が短期間で約2倍に増えたものの、使い勝手や信頼性への懸念から定着には至っていないことが分かったと分析している。
生成AIの業務利用で重視するポイント
有職者(パート・アルバイトを除く)に対して、生成AIの業務利用する場合に重視するポイントについてたずねたところ、最も回答が多かったのは「使いやすさ」(45.6%)、次いで「精度と信頼性」(37.2%)という結果となった。使いこなす難易度や、仕事で使えるクオリティでアウトプットが得られるのか、という点が重視されているようだ。
また、「コスト」(19.4%)と「セキュリティとプライバシー」(19.2%)も回答が多くなった。生成AIに企業の重要情報をインプットし、情報漏洩してしまう事例や、生成AIの学習に使用されている文章や音楽、イラストなどの著作権問題などのネガティブな話題が、人々の印象に深く残っていることがうかがえる。
これらのポイントは、生成AIの業務利用の促進において障害となりやすい部分とも言え、改善・解決されることで、生成AI利用の定着が期待できると考えられるとしている。
最も利用されているのはChatGPT
生成AIの利用状況について「日常的に使っている」「ときどき使っている」と回答した人に対して、定期的に利用している生成AIツールをたずねたところ、「ChatGPT」が48.4%で最も多く利用されていた。次いで「Microsoft Copilot Studio」が21.6%、「Microsoft Copilot[旧Bing チャット]」が19.0%、「Gemini(旧Bard)」が15.7%、「Google Generative AI App Builder」が13.7%となった。
また、Copilot Studioと「Google Generative AI App Builder(Google)」など自社の生成AIを構築するための法人向けツールの回答割合が他と比較して多いことから、企業での生成AIの導入が進んでいること、また既製生成AIツールの利用にとどまらず、その技術を組み込んだ開発に取り組んでいることがうかがえるとしている。
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