生成AIを日常利用する企業は42% 商社は5割超え、経営層や企画部、人事部が熱心

2024.04.11
生成AIを日常利用する企業は42% 商社は5割超え、経営層や企画部、人事部が熱心

ChatGPTなどの生成AIを業務で日常的に利用している企業は42%と、半数に満たないことがわかった。ただ、生成AIの使用頻度は部門ごとに差があり、日常利用が5割以上の部門は経営層や企画部、人事部、システム部だった。また、生成AIの使用頻度は業界ごとでも差があり、IT・通信・メディアのほか商社で、日常利用が5割以上あった。
リブ・コンサルティング(東京都千代田区)が、年間売上高1,000億円以上の企業の課長職以上を対象に、「生成AIに関する実態調査」を実施。2024年4月2日に発表した。
ここ数年、ChatGPTなどの普及で、生成AIに対する認知、推進度合いが大幅に向上。業務の効率化を目的に、企業でその活用が進んでいる。

生成AI、23%の企業が成果を実感

調査によると、生成AIの利用状況(n=504)について聞いたところ、ChatGPTなどの生成AIを業務で「頻繁に(ほぼ毎日)利用している」と答えた企業は11%、「たまに(週数回程度)利用している」が31%と、日常的に利用している企業は42%となり、「まったく利用していない」は55%だった。「過去に利用」と答えた企業は4%だった。
ただ、部門によって生成AIの使用頻度には差があることから、部門ごとの利用状況を聞いたところ、「週数回以上の利用」が多い部門順に人事部門(76%)、システム部門(63%)、企画部門(53%)、経営層(50%)と続いた。【図1参照】

図1 生成AIの部門ごとの利用状況(リブ・コンサルティング調べ)

また、同様に業界によっても生成AIの使用頻度に差があり、業界ごとの利用状況を聞くと、IT・通信・メディアが57%、商社が50%と半数を超えた。その他の業界はまだまだ活用が進んでいないことがわかった。【図2参照】

図2 生成AIの日常利用を業界別でみると「商社」が50%だった(リブ・コンサルティング調べ)

さらに、生成AI活用による成果を聞くと、生成AIの成果を23%(「業務において大きな成果があった」3%と「業務において成果があった」20%の合計)の企業が実感していることがわかった。特に資料などの要約や調査、データの収集に活用されている。【図3参照】

図3 生成AIの成果を23%の企業が実感している(リブ・コンサルティング調べ)

導入ハードル、「使用方法のノウハウの不足」が最多

調査では、生成AIの導入段階のハードルについて、教えてください(n=504)との問いに、最も多かったのは「使用方法のノウハウが不足している」と答えた企業で43%だった。次いで、「セキュリティ面で課題がある」が33%、「導入効果が予測できない」が31%、「対象領域/対象業務の選定が難しい」が30%で続いた。【図4参照】
生成AIの普及が進み、専門家だけでなく幅広い層が生成AIに触れることができるようになった一方で、ユーザー側にはこれまで以上にAIリテラシーが求められるようだ。

図4 生成AIの導入ハードルで最も多いのは「使用方法のノウハウの不足」(リブ・コンサルティング調べ)

また、業務と今後の生成AIの関係について、教えてください(n=504)との問いには、「自分の業務に大きなプラスの影響を与える」と答えた企業が12%、「自分の業務にプラスの影響を与える」が52%で、「プラスの影響がある」と捉えている企業は64%にのぼった。
「自分の業務に関係がない」が33%、「自分の業務にマイナスの影響を与える」が2%、「自分の業務に大きくマイナスの影響を与える(仕事を奪うなど)」も1%あった。
さらに、現在生成AIを利用している企業(n=207)に業務との関係性を聞くと、「自分の業務に大きなプラスの影響を与える」と答えた企業は18%で全体より6ポイント多かった。「自分の業務にプラスの影響を与える」も66%で、全体より14ポイント多い結果となり、「プラスの影響がある」と捉えている企業は84%にのぼった。【図5参照】

図5 すでに生成AIを利用している企業は8割以上が「プラスの影響を与える」と捉えている(リブ・コンサルティング調べ)

生成AI導入に係る教育、3割が実施

生成AIの導入に係る教育(n=504)について聞いたところ、「すでに生成AIに係る教育を実施しており、効果を確認できている」との回答が9%、「すでに生成AIに係る教育を実施しているが、まだ効果を確認できていない」が20%で、合わせて29%の企業が生成AIの導入に係る教育を行っていることがわかった。【図6参照】
リブ・コンサルティングによると、すでに利用している企業では5割超が教育を実施しており、利用から成果に移行する段階に達するまで教育が必要なようすがうかがえる。

図6 生成AIの導入に係る教育を29%の企業が行っている(リブ・コンサルティング調べ)

なお、調査は年間売上高1000億円以上の企業の課長職以上を対象に、2024219日~22日にインターネットで実施。調査対象者数は504人。

■関連サイト
本調査結果の詳細レポート(無料)
株式会社リブ・コンサルティング